カスケードビール工場跡
新鶴見橋からみえるカスケードビール工場跡である。「カスケードビール」を売り出した日英醸造は、昭和3年寿屋(現サントリー)に買収され、昭和5年「オラガビール」という新ブランドのビールを売り出した。しかし売り上げ不振により数年で販売は中止され、サントリーは一時ビール業界より撤退。かつての工場は現在全く別の企業が所有しているが、事実上「廃墟」に近い状態のようだ。
非対称でレトロなデザインが大変めずらしい。本来もっと見栄えのする建物のはずだが、放置された外壁の痛みが激しく、周囲の倉庫やマンションに埋もれてしまうかに見える。JR鶴見線の国道駅でも感じたことだが、鶴見区内には昭和の息遣いが感じられる史跡が多く残っているのに、今ひとつ有効に活用されていない。この工場跡は廃墟マニアの間ではよく名前の挙がる建造物らしいが、やはり建物は有効に使われてこそ生きるものだ。
(昭和5年の鶴見区明細地図。当時は第二京浜が通っていなかったので新鶴見橋もかかっていなかった。川沿いの工場では鶴見川を使ってビール瓶などを運搬していたが、同時に洪水にも悩まされた。)
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コメント
いつもながら視点の面白さというか柔らかさに感心させられます。確かに鶴見区は昭和の史跡が多いのかもしれないけれど、その息遣いを感じることができる感性に脱帽です。普通は見過ごしちゃうよ。日常のものを対象としたブログながら、なぜか読んでいると日常を離れられてよいです。
投稿 moromina | 2006年9月 4日 (月) 23時52分
鶴見川の雰囲気がよいね。忘年会もよろしく。
投稿 K野 | 2006年10月30日 (月) 20時56分
いつも楽しく拝見しておりますファンの者です。tsurucocoさんの画と文に心酔しています。ここのところ新エントリがなく、次回作が心待ちでなりません。(2008年3月末)
さて、本稿のカスケードビール工場跡、今朝気がついたのですが取り壊しの工事真っ最中でした。オレンジ色の巨大なユンボのアームが、ばりばりと建物の内蔵をあらわにしていました。
自分は廃墟マニアではないのですが、自宅からほど近いこの建物にノスタルジー以上の愛着を感じていました。レトロ建築を改修補強してビール記念館などとして活用してほしかったのですが、大変残念なことです。
実は私、こちらのブログにも「カスケードビール」で検索してたどりついたこともありまして、報告の意味でコメントさせて頂きました。
寂しいコメント、失礼いたしました。
投稿 taco | 2008年3月28日 (金) 17時35分
コメントありがとうございます。
実は、一身上の都合により、しばらく「ぶらりと散歩する」ことができなくなってしまいました。
自分としても、一生懸命続けてきたのに残念です。
また再開したときには、どうぞよろしくお願い申し上げます。
それにしても、カスケードビール工場はなくなってしまうのですね・・・。
ある意味、建物が存在していたときに、その姿をスケッチできたのは幸運だったかもしれません。
投稿 tsurucoco | 2008年3月29日 (土) 10時29分