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2012年9月30日 (日)

馬場稲荷

Photo
 馬場稲荷は中世に造られた鶴見区の代表的な史跡の一つだ。臨港バスの「馬場谷」で降車し、住宅地の間の急坂を登って境内に向かう。そこで見たものは、今より約25年前に刊行された『鶴見の歴史と人々のくらし』に載っている写真とは全く違う姿であった。境内を囲んでいたであろう赤い鉄柵は半分が撤去され、残りの半分には「駐車場」の看板がかかっている。社の周囲はコンクリートで固められ、車を止めるための白線が敷かれている。要するに境内は住宅地の中の駐車場と化していた。社の両脇に置かれた狐の像はまだ古びてはいない。しかしかつて「馬術の神」として崇められたこの神社に、信仰を求める現代の人々の存在を感じとることはほとんどできなかった。鶴見区の代表的な史跡の一つとしては寂しい姿ではある。しかし入口の鳥居に彫られた「天下泰平」の文字は、人々の願いが成就しているからこそ忘れ去られるものもあるという現実を受け入れているかのようにも思えた。[スケッチ場所:馬場3丁目17番地付近]

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コメント

あぁ同感です。
「寺尾稲荷道(てらおいなりみち)」の道標を鶴見図書館前(と鶴見神社)で見て勝手に盛り上がって馬場稲荷社に来た時を思い出しました。

最初見えた時のちょっとした衝撃。
おっ?ここ?のような。
そして境内をみたときのちょっとした衝撃。
え?こんな感じ?由緒ある神社なのにちょっとイメージが違いました。

投稿: くてくて | 2012年10月 2日 (火) 18時40分

名のある史跡が実はすでに寂れているいるということはままありますね。鶴見ではこの馬場稲荷がその代表格かもしれません。「馬術の神」だけでなく「学問の神」としても信仰を広めることができればまた結果は違ったのかもしれませんが・・・。「寺尾稲荷道」の道標の方がよほど健在ですね。レプリカまでありますし(笑)

投稿: tsurucoco | 2012年10月 3日 (水) 21時01分

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